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 西表島チョウ図鑑2020/03/03

一年で一番寒くなる2月も終わりました。
今年は全国的に暖冬らしいのですが、それは西表島も同じ。例年だと18度くらいの気温なんですが、今年はほぼ毎日20度超え、時には27度を超える日もありました。気持ちのいい晴れの日も多く、雨だらけの冬に慣れてしまった僕には「冬」という気分を感じることなく春を迎えてしまいそうです。

そして春といえば、生き物が活動し始める季節。そのなかでも春の代名詞と言える「チョウ」をご紹介したいと思います。
(西表島では季節に関係なく、晴れている日はチョウが飛んでいますよ)

今回はツアー中によく見かけるチョウ特集です!

今日はアゲハチョウについて。

アゲハチョウとは「鱗翅目アゲハチョウ科」に属するチョウの総称で、世界には550種ほどいると言われています。

みなさんがイメージするアゲハチョウは庭などを飛んでいる白と黒の模様の「ナミアゲハ」だと思いますが、それ以外にもたくさんの種類がいるんですね〜。

チョウの中では大きな分類群で色、形、大きさと様々な種類のチョウを含むために「ここを見ればアゲハチョウかどうかがすぐわかる」といった特徴はありません。

確実な見分け方ではありませんが、翅を広げると幅10センチ前後と比較的大型、ひらひらと優雅に飛ぶ、翅の後方に「尾状突起」と呼ばれる独特の突起がある。これらを満たす場合、日本ではアゲハチョウの仲間である可能性が高いです。

 

西表島にも様々なアゲハチョウが生息していますがどれも美しく、南国感のあふれるラインナップとなっていますので早速見ていきましょう。

 

 

ジャコウアゲハ

西表島ではよく見られます。
幼虫の食草はアルカロイド系の毒を持つウマノスズクサ類ですので、その毒を蓄積したジャコウアゲハにも毒があります。
黒い全身に、胴体と翅の赤色が目立つチョウですが、これは天敵の鳥に対する警告色です。
このチョウを食べて嘔吐した鳥は、もう赤と黒のチョウを食べようとはしないでしょう。
そのことを知っているかのように、ジャコウアゲハはゆっくりとした動きで飛翔します。

 

 

ベニモンアゲハ

名前の通りに、黒地に紅色の紋のあるアゲハ。
ついさっき見たような模様ですが、このチョウも食草がウマノスズクサですので、同じ毒を持っています。しかし、ジャコウアゲハと違い、翅に白い紋もあるのが特徴ですね。
このように、毒を持つ種類の生きもの同士が似たような姿になることを「ミュラー型擬態」といい、多くの種が似ることで「赤と黒のチョウは危ない」とより多くの鳥に伝えることができます。
スズメバチやアシナガバチなど、毒のあるハチが皆揃って黒と黄の縞々なのも同じ理由ですね。

 

 

シロオビアゲハ

オスとメスは両方写真のような模様ですが、メスにはそれに加えて赤い模様があるものと、二つのタイプが存在します。
黒地に赤…またどこかで聞いたような模様ですが、このチョウの食草はミカンやシークヮーサーなどの柑橘類なので毒はありません。
このチョウも毒のあるジャコウアゲハに擬態しているのですが、先程と違うのは、シロオビアゲハ自身には毒がないこと。このように、毒のない生物が毒を持つ生物を真似ることを「ベーツ型擬態」といいます。
毒を持つ苦労はせずに敵から逃げることができるのでメリットしかないように思えます。しかし、鳥は毒のないこの種類の生物だけを食べても「赤と黒のチョウには毒がある」とは学習しません。そのため、元となる生物よりこちらが繁栄してしまうと警告の意味が薄くなる、というデメリットがあります。
これを防ぐために、シロオビアゲハの黒白、黒赤タイプどちらになるかは人の血液型のように遺伝的に決まっていて、毒持ちに擬態をしている黒赤タイプが増えすぎないようにしている、と言われています。

 

 

 

ヤエヤマカラスアゲハ

西表島には黒いチョウが多く生息していますが、そのなかでも最も美しいのがこのチョウでしょう。石垣、西表、与那国などでは普通に見ることができます。カラスアゲハといえば、メタリックブルーな光沢が美しい種類ですが、この島のカラスアゲハは、メタリックグリーンが目立ちます。
この日は曇り空で、グリーンがうまく写真に写っていませんが、天気の良い日は、太陽の光を反射して輝く翅を観察できます。

 

 

アオスジアゲハ(ピンボケでゴメンなさい…このチョウ写真撮るの難しいんです…)

本州でも普通に見ることができるチョウです。
名前の通りとても綺麗な青色ですが、高所を速いスピードで飛んでいることが多いため、じっくり見る機会はなかなかないかもしれません。
幼虫の食草は主にクスノキ。街路樹として植えられている場所では、街中でも観察することができます。
西表島にはよく似た青色の「ミカドアゲハ」が生息しているので、間違いやすいです。

 

 

こちらがミカドアゲハ。集団で地面に降り、吸水をする姿を見ることがあります。

 

まだまだ西表島にはチョウがたくさんいるのですが、この時期に写真を上手く撮れたのはこれくらい…もっと撮影技術を向上せねば…
あとは気配を消して、チョウに接近する練習が必要ですね…日々鍛錬あるのみ。

また綺麗なチョウが撮影できたら、ご紹介します!


スタッフ 船越

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